この絵本はフィクションです。私の妄想と願望で描いたお話です。
でも、登場するレイとミー二は本物です。
レイは私が結婚してすぐに家族に迎え入れた長男です。 レイが5歳の時にミ~二を妹に迎え入れました。
そして6歳の時に人科の弟が産まれ、さらに人科の弟はもう1人増え4兄弟になりました。
4兄弟は性格も異なりそれぞれ可愛くて、私にとってかけがえのない宝物です。
いつか歳を重ね成長し、それぞれ私の元を離れて行く日が来ると思いながらも、ずっと先のことだと思っていました。
レイが15歳の秋、腎不全と診断されました。
先生から急性腎不全ならば治る可能性があるが、慢性腎不全なら治らない。
腎臓は一度ダメになったら治らない臓器だと言われました。
レイは慢性腎不全でした。ステージ3~4ぐらいの数値でした。
そして、自宅で2日に1度点滴をする生活になりました。
食事は栄養士の先生にレシピを作っていただき手作り食にしました。
最初は、手作り食も全く食べず少し元気になったレイは食べるのが嫌だと部屋の中を走って逃げ回りました。
レイが唯一食べてくれたチュールを味見しながら、手作り食のレシピの材料をミキサーで少しづつ混ぜてチュールに近づけました。
それから少しづつ食べてくれるようになり、徐々に食べる量も増えて1食分を自ら完食するほど元気になったのです。
それでも、腎臓が治った訳ではないので2日に1回の点滴は続けなければなりませんでした。
1ヵ月に一度、病院で検査をして1か月分の点滴を貰いました。
数値は現状維持。悪くもなりませんでしたが、良くなることもありませんでした。
レイの様子に良くなってるのではと、つい期待してしまい毎回、検査結果には落ち込みました。
点滴を嫌がるレイに針を刺すのは何回やっても慣れることはなく嫌でした。
でも、点滴をしないとまた食べることも出来なくなってしまう、レイの為にと思い、点滴を続けました。
点滴が嫌で抵抗するレイに私1人では無理で、当時小学3年生の息子に毎回、手伝ってもらっていました。
レイの状態も安定していた頃、検査もなく私1人で点滴をもらいに病院に行った時に先生がお話ししてくださったことがありました。
腎臓が機能しなくなるとろ過されない老廃物などが体をめぐることになり、色々なところに徐々に影響が出てくること。
人の場合、人口透析があるけれど犬の場合には人口透析はないので代わりに皮下点滴をするけれど、皮下点滴では透析程の効果はでないこと。
どこまでやるか・・・飼い主次第。私次第だと。
そして、先生のお家のラブラドールの子が腎不全で亡くなったことも話してくださいました。
その子はステージ3で食べることをやめたそうなのです。そして、旅立ったというのです。
大型犬は歩けなくなったら生きられないから自分で食べるのをやめたんだよ。と先生は穏やかに話されました。
でも、その時の私には先生のその話の意味が理解できませんでした。
獣医さんなのに、ステージ3で諦めてしまうなんて。もっと何かできたのではないかと、その子がかわいそうだとも思いました。
しかし、レイが腎不全と診断されて1年か経った頃、先生のその話の意味が理解できました。
レイに食べさせてあげたい、少しでも長く一緒に楽しい時間を過ごしたい、辛い思いをさせたくないと点滴を続け、手作り食や色々と頑張った結果、
一度は元気になったように感じたのですが、腎臓が治った訳ではないので、徐々に色々なところに影響が出てきて、レイは自分で起き上がることも歩くことも出来なくなりました。
また食欲も無くなり、さらに、だんだん長い時間落ち着いて眠ることも出来なくなりました。
そして、ついに発作まで起こすようになり、点滴も毎日になってしまいました。
発作は本当に苦しそうで辛そうで、どうすることもできない自分も辛くて胸がはち切れそうでした。
レイが食べる事を拒否した時、点滴で少し元気になっても食べさせようとすると走って逃げまわっていた時、
あのまま無理に食べさせず送り出していたら、毎日嫌な点滴をされたり、自分で起き上がれなくなったり、眠れなくなったり、苦しい発作が起きたり、そんな思いさせずに済んだのにと。
先生は分かっていたから、自分の子が食べなくなった時、それを尊重して送り出したのだと、先生はそれを伝えたかったのだと初めて分かりました。
でも、そのことに気づいた時にはもう遅くて、これ以上辛い思いをさせないようにと点滴を増やし、発作が起きないように投薬して、投薬するために食べさせてという状況になってしまいました。
もっと前に気づいたとしても点滴をやめて、手作り食をやめて、好きな物を好きなだけ食べさせるという選択は私には出来なかったように思います。レイを失うことが怖くて。
でも、レイを苦しめたくなくて、辛い思いもさせたくなくて、頑張っていたはずなのに・・・・結果、私が苦しい時間を長くしてしまいました。
その頃、レイも私も限界でした。
また発作が起きたら、発作が起きなくても、ゆっくり眠ることも出来ず、嫌な点滴を毎日されて、食べる楽しみもなくて、レイは今何を感じているのだろう?レイはこうして生きていて幸せなのだろうか?
私が抱っこした状態でレイに恐怖を与えず安心して眠るようにこのまま終わらせることが出来るならと思いました。
レイを抱きしめて、もう頑張らなくていいんだよ。ありがとう。ごめんね。と泣きながら話していました。
そして、レイが腎不全になって2回目の年末、また発作が起きてしまい病院に駆け込みました。
主人と息子は主人の実家に行く予定でしたが、行くのをやめました。
その年のお正月、初めて家族全員揃って、ずっと家で過ごしました。
そして、1月3日の夜、家族みんなでいる時にレイは旅立ちました。
レイが腎不全と診断されて約1年3カ月が経っていました。
何か正解だったのかは分かりません。
レイを頑張らせすぎてしまったけれど、1年3か月の時間はレイを優先に生活させてもらい、レイに兄弟が増えて寂しい思いをさせてしまった時間を取り戻せたように感じさせてくれました。
私にとってはレイの介護ができた1年3か月は本当にありがたい時間でした。
残された時間を少しでも楽しく過ごさせたいと思いながらも最期の1、2カ月ぐらいは、泣いてばかりでしたが、それまでの時間は楽しいこともいっぱいありました。
最期まで本当にありがとう。と感謝の気持ちでいっぱいです。レイにまた会いたい。
レイもそう思ってくれていたらいいなぁと思う気持ちからこの絵本を描きました。
この絵本をたくさんの方に見ていただけたら嬉しいです。
ペットカフェ、動物病院の待合室など閲覧用図書として置かせていただけるところがありましたらご連絡下さい。
どうぞよろしくお願い致します。
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